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よいこ文庫の推薦本

毎日、毎日、選挙の街宣車がうるさいです。
ダンテは無反応なのですが、夕飯時になってもウチの前を通る候補者がいて「絶対、投票してやんねー!」と思うのでした。

さて、誰に投票しようかなんて思っている方も多いと思います。日曜日は朝の番組で党首討論のハシゴ番組が編成されておりましたし、ポストにもいろんなチラシが入っています。

そんなあなたに贈る2冊です。

一冊目は、これからの「正義」の話をしよう、というタイトルの本です。


これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
(2010/05/22)
マイケル・サンデルMichael J. Sandel

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これは6月20日まで全12回にわたって教育テレビで放送された「ハーバード白熱教室」を書籍にしたもの。著者のマイケル・サンデル教授はハーバード史上最多の履修者数を誇る講義をした教授で、今回は特別に一般公開という形でメディアが放送することをゆるされたものです。

では、この本の何が目玉か。実際の社会問題・公共問題などを例にあげて、「正義」とは一体何かというものを講義した内容です。アフガンのテロ撲滅戦争、緊急避難の殺人、代理出産、アファーマティブアクション、徴兵制、臓器移植などの問題を、アリストテレス、ベンサム、ミル、ヒューム、カント、ロールズなどの思考を辿りながら、検討していくわけですが、書物にかかれた哲学言葉の無機質な固まりが、途端に色彩を帯びて豊かに展開されていきます。

アフガンのテロ撲滅戦争に参加している米兵がヤギ飼いの男性とばったり遭遇します。米兵はこの男性を殺すかどうか悩むわけですーーーもしここで殺さなかったらテロ組織に自分の居所を教えるかもしれない、しかしテロ組織とは全く関係のないただのヤギ飼いだったら…。結局、この米兵は男性を殺さずに解放するわけですが、数十分後に何十人というテロ組織のチームに囲まれて殺されてしまうことになってしまいます。究極の立場に立った時の選択と正義とは?こうした事例を次から次へと読者に放り投げてグイグイと引きつける論説はテレビ以上の迫力があります。

では、こうした事例が「普天間基地」だったら?一人を殺して多数が助かるか。それとも一人を殺せずに多数を殺すことになるか。実際にこの本でも取り上げられている緊急避難の殺人の例です。沖縄の問題に置き換えてみると、日本の政府のしていることがサンデル教授の論理によって明確に浮かびあがってくるという仕組みです。

そして、もう一冊。


日本人へ リーダー篇 (文春新書)日本人へ リーダー篇 (文春新書)
(2010/05/19)
塩野 七生

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これは文藝春秋2003年6月号から2006年9月号までの内容をまとめたものです。ローマ帝国と日本の政局(ちょっと古いですが)を交えて解説すると、なんと歴史に学ぶ点が多いことかと驚かされます。古いというよりも、一種の予言書に近い部分もあり、ぞっとする場面も。

「なぜか、危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も打開できるかと、人々は夢見るのだろうか。だがこれは、夢であって現実ではない。」

ピリリと辛口なところが読んでいてハッとさせられる部分でもあるのですが、この本を一冊読むだけで惰眠をむさぼろうとしている候補者は誰か、誰に投票するべきかという違いの認識が浮かび上がってくると思います。

これからの日本についてですが、個人的な意見として、日本はもう成長できない国だと思います。
10年後には確実に現在よりも生活水準は下がっています。なぜか?労働者が激減するからです。現在の経済状況は極端に上にも極端に下にも行けない、いわばスタックしている状態です。10年後にはゆるゆると下り坂をくだっていくのではなくて、ストンとフリーフォールのように経済は悪化していくと予想します。バブルがはじけて20年。よくがんばって耐えたね~。おかげで景気はまた良くなったよ…なんてことは間違ってもありません。むしろ、あのころはホントによかったね…と10年後に皆が2010年の日本を羨んでいる状態だと思います。

消費税の問題がクローズアップされていますが、菅首相は選挙後に、はっきりと国民にビジョンを示すべきです。「この国はもう4%などという成長はない国です」と。あったとしても統計上のあやです。だから消費税を10%に上げなくてはならない、これまで先延ばしにしてきた財政改革を進めて行かなくてはならない、といったことをもっとはっきりと言うべきだと思います。

それから、少子化対策を押し進めるべきです。フランスを見習えというつもりはありませんが、大胆な政策が必要でしょう。このままでいったら日本も移民を受け入れるような政策に転換せざるを得ない状況になるとおもうのですが、どちらにしても何十年も時間をかけて整備されるのであれば、出生率を上げる政策を打ったほうが国民のためかと思います。

選挙を期に、日本の政治や経済について考えてみてはいかがでしょうか。

最後に塩野さんが引用したカエサルの言葉です。

人間ならば誰にでも、現実のすべてが見える訳ではない。
多くの人は、見たいと思う現実しか見ていない。

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プロフィール

バロン

Author:バロン
新宿でボストンテリア♂のダンテと暮らしています。
愛玩動物搬送士取得
(2010年2月)
JKC愛犬飼育管理士取得
(2010年4月)

ダンテ
2009年3月1日 
千葉県で生まれる
2010年3月28日 
ショーデビュー
2010年4月17日
M.CC獲得

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